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コミュニケーション ボディランゲージ

唸り声は攻撃じゃないー6つのタイプを解説

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まずまずの散歩日和だったのに、なぜか最短コースで切り上げたはっちゃん(秋田MIX♂9歳)。

漁村の路地にも行かなかった。

あとで少し小雨が降ったので、そのせいだったのかもしれない。

帰宅後はいつも通りご機嫌で過ごした。

 

 

さて今日は、唸り声について書いてみたい。

唸りとは何か

犬が唸ると攻撃の合図だと思っていないだろうか。

だがこれは間違いだ。

唸り声は犬のコミュニケーション手段であり、吠えと並ぶ犬の言葉である。

なので、犬が唸ったときに反射的に「ダメッ」と叱るのは不適切な行いである。

犬がどんな時に唸っているか、どのようなボディランゲージを出しているか観察してみよう。

するとその意味が見えてくる。

いろんな動画を拾ったので、状況とボディランゲージをよく見ていただきたい。

1.遊びの唸り

 

これはご存知の方も多いだろう。

犬同士が遊ぶときや、人間との引っ張りっこなどで見られる。

プレイバウなどのカーミングシグナルを出して、「これは遊びだよ」と確認していることが多い。

ただし、他犬にいじめられていて「やめて」と言っていることもあるので、ストレスシグナルが出ていないか見極めることが大切だ。

この動画では2頭が激しく遊んでいる。

エキサイトしすぎているので人間が介入したほうがいいと思って見ていたら、黒い犬がやってきて間に割って入らずに横に立つだけでその役目を果たした。

2頭はとても仲良しということで、非常にラフな遊びでもプレイバウなどのわかりやすいシグナルで確認しないのはそれも関係していると思う。

尻尾は右振りが多く、どちらかが怖がっていないことが尻尾の高い位置から見て取れる。

 

 

2.うれしさの表現

 

これは知らない方がけっこういるかもしれない。

犬の中には撫でられた時に愛情を込めて唸り声を上げる犬もいる。

鼻にしわを寄せたり歯を見せたりしておらず、リラックスした表情をしている。

なお、歯を見せるのは必ずしも威嚇ではなく、機嫌がいい時に歯を見せる犬もいる。

この犬トニーは、いつもうれしい時に唸っていたそうだ。

 

 

3.強い感情を伴わない制止

 

これはオオカミ同士でよく行われているのと同じタイプの唸りで、怒りや恐怖のような強い感情は入っていない。

仲間同士や親子関係でただ「やめて」と言っているだけだ。

このゴールデンのお父さんは、いつも子犬たちとやさしく遊んであげているという。

鼻にしわを寄せるという強い表情を見せて、これが「やめなさい」ってことだよと教えているのだ。

体のリラックス具合を見ていただきたい。

 

 

4.ストレスシグナル

 

欲求が叶えられずにストレスがかかっているときにも唸る。

この黒ラブさんは早くごはんを食べたいのにマテをさせられてなかなかもらえない。

出だしで期待を込めて振っていた尻尾の動きが唸りとともに止まっている。

口は閉じ気味で歯は見せず、じりじりした様子をしている。

かわいそうなのでご飯はすぐにあげよう。

 

 

5.警戒や不安

 

人間が最もよく気付くのがこの唸りだ。

人や犬その他の動物などが敷地に侵入してきたときや、自分に近づいてきたとき、嫌なことをされそうなとき、されたときなどなどに、低い声で、時おり歯を見せながら唸る。

この時に犬は「下がれ」「やめろ」と警告している。

だがすぐに引かないと吠えたり、噛むそぶりをしたり、突進したり、実際に噛みついたりという具合にエスカレートしていく。

この一連の動作の早い段階にあるのが唸りで、実際の闘いを回避するためのメッセージで、「儀式化された闘い」の一環だ。

体は緊張し、低い姿勢で、尻尾は左振り、耳を後ろに倒していることが多い。

犬の唸りが自分に向けられているとわかったら、カーミングシグナルを出しながらゆっくりその場を離れよう。

叱ったり、ダメと言ったりしてはいけない。

さらに怒鳴ったり叩いたりなどすると、唸り(警告)をせずに噛みつくようになる。

 

6.食べものを守る(資源を守る行動)

 

いわゆる問題行動として認識されており、それだけに誤解が多いのが資源を守る行動の一環としての唸りだ。

これは強い「やめろ」の警告で、そのまま行動を続けていると噛まれることがある。

フリーズ、唸り、歯を見せ、噛むそぶりをし、突進し、噛むとエスカレートする。

しっかり歯を見せることが多く、「ヴ―、ガウガウ」というような声で、強く激しく唸るのが特徴だ。

犬がボスになっているというのは大いなる誤解で、「やめて」「取らないで」と言っているだけなのである。

5と同様、カーミングシグナルを出しながら、ゆっくり後ずさるように離れるのが正解だ。

他の犬から資源を守ろうとしている場合は、すぐにその犬を引き離して安全を確保しよう。

犬が他犬や人間を気にせずにゆっくり食べられるように環境を調整してあげたい。

 

 

ちなみにはっちゃんは5の唸りがほとんどだ。

 

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