ドッグウォーカー博士のスローライフ

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野犬の譲渡が進まないという記事に思うこと

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昨夜の雨が朝まで残らないかちょっと心配だったが、起きたらほぼ止んでいた。

少し天気が回復するのを待って散歩に出たら、漁港のところで柴犬さんに会った。

人が引っ張られながらついていく散歩をしているので、いつも見つけたら回避している。

はっちゃんは立ち止まり、柴犬さんペアがどっちに行くのか遠くからよく観察していた。

こちらに来ないと分かったところで、ゆっくり引き返して全く別の道に行った。

十分距離があると余裕があるので、冷静に判断することができる。

そのあと、漁村の路地をくまなくチェックしながらのんびり道草を楽しんだ。

暖かくなったのでいきなり草が生い茂り始めている。

 

「ちょっと増えたね~」。

 

今日は地面が濡れていたのでゴロンゴロンはしなかった。

もちろんわたしが禁止したのではなく、濡れるのが嫌いなはっちゃんがやらなかったのだ。

幼いころには多摩川で体を冷やしたり、沼にダイブして臭くなったりしていたが、パピー時代限定だったようだ。

明日は遠くの動物病院でCT検査があるので、朝から絶食で長時間ドライブだ。

それでもゆっくり散歩に行ってから出発なのが救いだ。

一緒にがんばろうね、はっちゃん。

さて、少し前に京都の河川敷で増えている野犬の譲渡が進まずに、動物愛護センターが苦慮しているという記事を読んだ。

記事はこちら→「河川敷で餌、保護の野犬140匹 譲渡進まず殺処分も、愛護センターの苦悩

記事にはこのように書かれている。

行政が捕獲し、同センターに収容された桂川の野犬は2017年~21年9月に計140匹。

うち70匹は攻撃性が強いなどと判断されて殺処分となり、収容中に死んだ例などを除き、譲渡に結び付いたのは47匹にとどまった。

 

それにしても半数が殺されているとは驚きだ。

攻撃性が強いと判断されたようだが、人慣れしていないことに加えて、有無を言わさず捕まえにやってくるのだから、犬としては恐怖や不安でいっぱいだ。

身を守ろうとして防御のためにかみつこうとしたりしたのではないかと思う。

野生動物の捕獲のときにも同様なことが起こり、「攻撃的だ」などという的外れなレッテルが貼られやすい。

殺されなかった犬たちが、なかなか譲渡に結びつかないというのはよくわかる。

うちではソラさんのところに行ったコンちゃんが野犬出身で、マルちゃん(大型犬MIX♂2021年没)もおそらくそうだっただろうと思われる。

そして昨日のブログで紹介した里親募集中のルカちゃんも元野犬だった。

それぞれタイプは違うが、この記事にも書かれているように、「警戒心が強いために飼育には配慮が必要」だからだ。

記事には、「警戒心が強い野犬は、同じ場所から動かなかったり、散歩や人との触れあいを望まなかったりする」と書かれているが、ずいぶん意地悪な見方だ。

野良生活中や捕獲された時にひどい目にあうことが多い野犬は、人や人がいる環境対して良くない関連付けをしているだろう。

なのでまずは安心してもらうことが先だ。

人とその環境が安心できるとわかれば行動は変わっていく。

マルちゃんのように室内が苦手な場合は、庭があることが安心の条件になるだろう。

騒々しい環境ではなく、静かなところがいいというのは共通している。

PONOPONOでも、非常ににぎやかな住宅密集地で野犬出身の犬を迎えたが、なかなか慣れずに苦労したというケースにも何度も遭遇した。

ルカちゃんはこういうケースからのレスキューだった。

自然豊かで騒々しくなく、犬猫たちがたくさんいるソラさんのところでリハビリ生活を行っているうちに、少しずつ心を開いてなじんでいった。

優しくて穏やかなソラさんのケアもさることながら、野犬出身でとても面倒見がいいコン兄ちゃんがいたのも助けになっただろう。

記事には、「飼い主にはむやみに犬との距離をつめないことや、専用の飼育スペースを用意するといった配慮が必要になる」と書かれているが、「専用飼育スペース」を犬小屋とかケージにしてしまうと、犬は自由を奪われ不安になるだろう。

専用スペースは、犬がいつでも自分で逃げ込め、いつでも自分で出られる安心できる避難場所であるべきだ。

マルちゃんもそういうスペースが必要だったので、最初はマルちゃん部屋(寝室)をあてていた。

そのあとすぐに、マルちゃんのために庭がある家に引っ越した。

マルちゃんは最初、わたしがいるだけで緊張していたので、むやみに近づかないようにそっとしておいた。

コンちゃんは生後5か月で若かったので、環境に馴染むのも早かった。

記事に書かれているように、「むやみに犬との距離を詰めない」というのは大事なことだ。

にもかかわらず、野犬を引き取った人はトレーナーのアドバイスによりドッグフードを手で与えたと書いてある。

これがまさしく「むやみに犬との距離を詰める」行為なのに、なぜかこのやり方が推奨されている。

この方は1食に30分もかかったというが、その時の犬の気持ちを思うとつらすぎて言葉もない。

マルちゃんはマルちゃん部屋にご飯を運び、ドアを閉めてしばらく待ってから食器を下げていた。

野良の子猫や人慣れしていない猫を保護した時もこの方式だ。

むやみに接触しなければ、向こうからやって来るのでそれを待つのが鉄則だ。

手でごはんを食べさせるのはやめていただきたい。

すっかり仲良くなってから、「おやつちょうだい」と犬が来た時に口に入れてあげるというのだったら犬も喜ぶので、そうしてあげよう。

その犬にとって怖いこと、嫌なことをしないということが大切だ。

これは野犬に限らずどんな犬についてもそうだが、人馴れしていなかったり人からひどい目にあわされたりした野犬にたいしては、より一層の慎重さが求められる。

それでも、いったん特定の人と信頼関係を築ければ、そのあとは家庭犬として暮らすようになる。

コンちゃんやマルちゃんもそうだし、里親募集中のルカちゃんもそうだ。

犬の意思や気持ちを尊重し、ストレスを最小化するための工夫を怠らないPONOPONO生活をしていれば、うまくいく可能性は非常に高い。

PONOPONO方式で保護したシカさんたちと平和に暮らしている雪音さんのケースもある。

ブログはこちら→ A Voice For The Voiceless

やはり基本は相手を尊重するということに尽きるとわたしは思っている。

 

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