ドッグウォーカー博士のスローライフ

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お手入れ嫌いはどうしたら直る?

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早朝、雷が鳴ってベッドに避難してきたはっちゃん(秋田MIX♂9歳)。

もちろん散歩はパス。

雨が上がったときに誘ってみたが、「行かないよ」と言うのでひとりでジョギングに出たら、途中で大雨に降られてずぶぬれになった。

さすがはっちゃん、よくわかっている。

 

玄関のたたきでほんの一瞬風にあたるはっちゃん。

 

山の方に行ってみると、傾斜が急なところでごくごく小規模ながけ崩れがあったので平地コースにした。

明日もまだ大雨が続くようなのでちょっと心配だ。

早く散歩に行きたいね、はっちゃん。

さて、人間と暮らす犬に必要なお手入れというのがあるが、それが苦手で困っているという話をよく聞く。

そのために苦手克服トレーニングをしようと考える人もいるだろう。

わたしが最初期に習ったのは、食べ物のご褒美を使ったいわゆる陽性強化法のトレーニングだ。

一定の効果があるという点は否定しないが、この方式はご褒美のタイミングと負荷のかけ方に技術がいるのと、食べ物に執着するようになることがあるのと興奮しやすい犬には向かないというデメリットがある。

いつも思うのだが、それなら最初から苦手にしないような接し方をしたおいたほうがずっと効率的だ。

そのために最も重要なのが、「嫌な経験をさせない」ということである。

アクシデント的に嫌な目にあってしまうのを100パーセント避けることは難しいが、ほとんどの場合、一緒に暮らす人間が嫌なことをしている。

犬はボディランゲージで「それ嫌だからやめて」と言っているのに、気づかなかったりあるいは気づいていてもやり続けていると、ちょっと嫌なことがすごく嫌なことになってしまう。

爪切りやブラッシングなどのお手入れ関係の苦手はこのパターンがほとんどだ。

そもそも、それをやる必要があるかどうかをまずは検討したい。

たとえば足ふきだったら、足を持って拭くのではなくバスタオルなどの上を歩いてもらえばいいし、PONOPONでは足は拭かずに床を掃除する方式をおすすめしている。

このように別のやり方をすれば解決することもたくさんある。

小型犬の爪切りのように、犬のためにやらなければいけないことについては、嫌がらないようなアプローチの仕方(素早い動きをしない、いきなり知らない道具を目の前に出さない、大きな音を出さない、犬の自由を拘束しない、真正面から接近しないなどなど)を事前に身に着けよう。

なお、急性の強いストレスや慢性ストレスがあるときには、お手入れ関係はいったん保留にしてストレスマネジメント徹底することが先決だ。

嫌がらせないやり方がわかったら、犬の様子をよく観察してストレスシグナルを見逃さないようにし、もし出したらその瞬間に速やかに中断するというやり方で進める。

中断した作業は、犬がすっかり立ち直ったころに(何時間後とか翌日とか何日後とかに)再開する。

人間のペースでさっさと次に進むのではなく、あくまでも犬のペースで犬に聞いて同意を取りながら行う。

すでにひどく苦手になってしまっている場合は、トリマーや動物看護士などの慣れた人にやってもらうのが確実だ。

そこまで苦手でない場合は、上述の嫌がらないやり方で本人が受け入れてくれるとき限定で(←これ大事)スモールステップで行うと、そのうちに大丈夫になっていくことも多い。

はっちゃんはパピーの時に、濡れた体を拭かれると興奮して噛みついたりしていたので、拭く方式は封印した。

その代わりに自分でタオルの上で遊んでもらっていた。

ブラッシングや草の種を取るのも嫌がっていたので、これも長らく封印していた。

だがはっちゃんが精神的にすっかり落ち着いてから、ふと思いついたときに濡れた体をほんのひと拭きしたり、手で抜けた毛をひとつかみ取ったり、草の種をひとつだけ取ったり(それだと嫌がらない)、というところから始めて、たまに少しずつ増やしていっていたら、いつのまにかどれも平気になった。

犬によりまた内容によってはずっと嫌がるということもありうるので、人間側が苦手克服に固執しないことが肝心だ。

犬に負担をかけないこのやり方は、人間にとってもメリットが大きい。

簡単な上に副作用がなく、犬の気持ちを尊重するので犬が信頼してくれるようになるのである。

食べもので気をそらしたり、機械的にいい関連付けをしようとしたりといった人間主導のやり方ではなく、犬の気持ちに寄り添って、犬といっしょに歩んでいくやり方がいいし十分効果があるとわたしは考えている。

どんな年齢のどんな性格の犬にも適しているが、噛みつきなどの深刻なストレス行動がある犬にはとくにお勧めしたい。

 

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