ドッグウォーカー博士のスローライフ

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大事なものを離すようしつける

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あっという間に年末になってしまった。

わたしが食料を調達している店はどこも3日まで休みになるので、灯油を買いに行くついでに行ってきた。

最近、無農薬野菜があることを知って立ち寄るようになったスーパーのそばのストレリチア。

 

 

斑入りの葉っぱも美しい。

 

晴天のもとたくさん歩いていたら汗ばんできた。

しばらく暖かい日が続きそうなのでうれしい。

ところで、わたしたち人間はしばしば、犬が楽しんでいるものを取り上げようとする。

しつけのつもりでやっていることもあるし、自分のものを守ろうとしてやることもある。

犬がごはんを食べている最中にお皿に手を入れるなどという失礼極まりない行為を、「しつけ」として推奨するひとすらいる。

犬がおもちゃで楽しく遊んでいるときに、それを取り上げられたらさぞ嫌だろうと思う。

もちろんお気に入りのおもちゃはほかの犬にとられるのも嫌だ。

このラブラドールさんは、骨の形をしたお気に入りのゴム製おもちゃを持ってきて見せびらかしてくる。

 

 

引っ張りっこをしたいようなので付き合っていたが、わたしが勝って手に取ると嫌そうにする。

軽く投げてあげると急いで取りに行き、大事そうにしていた。

自分なりの遊びのルールがあるようだった。

大事なものをほかの個体と共有する犬もいるが、独り占めしたい犬もけっこう多い。

わたしは子どものころ、自分のおもちゃをほかの子に触られるのがとても嫌だった。

妹が生まれるずっと前だったので、当時は一人っ子だからだと言われていたが、実はASDの障害特性によるものだった。

それから食べ物をシェアするのも非常に苦手というか大嫌いなので、大皿料理やなべ料理はずっと以前から避けているし、他人と一緒に食事することもしない。

そんなわたしから見たら、犬たちはずいぶん寛大だと思う。

楽しんでいる最中に取り上げようとするというとんでもなく無礼な行いを、残念そうにながらも受け入れてくれる犬もいる。

好きな食べ物を前にマテさせられたり、途中で取り上げられたりなど、わたしには到底我慢できない。

なぜ犬にそんなことをさせるのかもまったくわからないが、犬に嫌な思いをさせているということは確かだ。

他犬や人間と大事なものを共有するように教えるというのはいかにも人間的な発想だし、人間だってわたしのようにそれに付き合えない人もいる。

犬のものは犬のもので、だれかとシェアする必要はない。

人間社会でも個人の所有権尊重が基本だ。

犬を人間の所有物とみなすところから、犬のものを取り上げようとする発想が出てくるのだろう。

そもそもそこが間違いだとわたしは思っている。

人間が誰の所有物でもないのと同じように、犬も人間の所有物ではない。

犬は家族の一員と言われているが、家族は所有物ではない。

人間の言うことを聞かせ思いのままに操ろうとするのは、とんだ心得違いだと思う。

 

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