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興奮しすぎはなぜいけないの?

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昨日、夕食を食べて数時間すると、部屋で寝ていたはっちゃん(秋田MIX♂10歳)が玄関に走った。

これは気持ちが悪くなったのだろうと思って大急ぎでドアを開けると、庭に出て行って食べたものを全部吐いた。

草がたくさん出ていたので草の食べすぎかと思ったが、それにしては食後時間がたっているものを未消化で吐いているので、消化機能が弱っていそうだ。

吐いた後は部屋に戻って静かに寝ていたが、午前3時すぎにまた玄関に走った。

今度は水と葉っぱが少しだった。

なお、葉っぱはうち庭のものなので農薬などは何もかかっていない。

わたしは心配なのでベッドに入ったまま起きていたが、はっちゃんは落ち着いていた。

朝食の時間になったがやはりいらないという。

散歩にも行かないのかと思っていると、「お散歩だよ」とベッドのところまで呼びに来てくれた。

 

「ちょっと気分が悪いけど、お散歩は行くよ」

 

足取りが少しふらふらして時々つまづいていたが、いつものコースをゆっくり歩いてさらに遠回りして帰ってきた。

帰宅後は涼しいところを移動しながら寝ていたが、元気はそこそこある。

 

「ここが最近のお気に入りなんだ」。

 

とても心配ではあるが、はっちゃん自身がつらそうでないか引き続きよく様子を観察したい。

さて、PONOPONO犬育てでは犬を興奮させないということを重視している。

激しい運動や乱暴な遊び、音が鳴るおもちゃ、騒々しい場所など、興奮要因を避けるのである。

その理由についてご質問があったので、簡単に説明しておきたい。

下の画像のように犬が口を大きく横に引いて舌を出している「笑顔」は、犬が喜んでいる顔だと一般的に思われている。

 

 

だがこれは興奮しすぎたときによく見られる顔だ。

興奮以外には、暑い時やひどく緊張した時にもこのような顔になる。

興奮しすぎになるのは、追いかけっこやドッグスポーツのような激しい運動をしたときが多い。

走り回っていると犬は興奮してコントロールが効かない覚醒状態になる。

身体の変化としては、心拍数、血圧、呼吸数が上昇する、瞳孔が開く、よだれを垂らすなどがある。

行動も変化して、刺激への反応性が高くなり、ちょっとしたきっかけで飛びついたり、噛みついたりしやすくなる。

興奮状態にある犬の体内では、アドレナリンやコルチゾールなどのホルモンの分泌を伴ったストレス応答が起こる。

やっかいなのは、こうしたホルモンは刺激がなくなっても2~3日から最大6日間は残り続けるという点だ。

したがって、その間にまた激しい運動などをしてしまうと、覚醒・興奮状態がもはや常態化して慢性ストレス状態になる。

すると心身に様々な影響が生じる。

刺激への反応性が高まり(ささいな刺激に反応する)、攻撃的になったり、落ち着きがなくなったり、イライラしたりなどのストレス行動が増えるとともに、免疫力の低下によるアレルギーや慢性疾患、肥満、睡眠障害などの症状が引き起こされる。

わたしがイギリスで受けた研修の主催者シーラ・ハーパーさんは、ずっと以前に一緒に暮らしていたボーダーコリーにドッグスポーツやトレーニングを行って、まさにこのような状態にしてしまったと言っていた。

そこですべてをやめてのんびり過ごすようにしたら落ち着いたという。

彼女も強調していたが、いわゆる問題行動があるともっと運動させるようにというアドバイスがなされることがあるが、これは完全に都市伝説の類である。

ボーダーコリーもだが、大型犬に対してもよく言われる。

たまたま今日、イスタンブールのストリート犬の動画をたくさん見たが、大型犬が非常に多く、路上で寝ているかのんびり歩いている犬がほとんどだった。

たまに軽くじゃれている犬がいる程度で、だれも走り回ってなどいない。

次の動画では、何千頭もの犬が住んでいる郊外のエリアで、ボランティアによる餌やりの様子が撮影されていたが、犬たちがまったく興奮せずに落ち着いて食べている様子がちょっとした驚きだった。

興味がある方はどうぞ。

 

 

イスタンブールは地下鉄の駅構内や商店の中などにも犬がたくさんおり、自治体によって健康管理と登録がなされているので、みんなのんびりしている。

わたしもぜひ訪問したいと思っている、というか必ず行く。

人が考えたエクササイズに犬を付き合わせることは、犬を興奮させて困難な状況に追い込む。

わたしたちは犬にとって全く不自然なことをさせているということに気づきたいものだ。

この動画の犬たちをお手本にしたい。

 

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