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曇っていて風が強く、ちょっと寒い朝だった。
はっちゃん(秋田MIX♂9歳)は、いまいち気乗りがしない様子で歩き出したが、だんだん乗ってきたようで結局チェックポイントをくまなく回った。
途中、見通しの悪い路地でトイプーさんと至近距離で鉢合わせして吠えられたが、はっちゃんはびっくりして「うぉお」と人間のような声を出しただけで興奮することなく立ち去った。
わたしも驚いたが散歩への影響がなくて幸いだった。
そしてノギがたくさんあるポイントに行くと、何やら草の中をごそごそ探していると思ったら、太いミミズのちょっと生乾きなのを見つけてくわえた。
それを大事そうに持って安全な草地に運ぶとどっかりと腰を下ろした。
左前足のすぐ上にミミズを置いている↓
「へへ、お宝見つけたよ」。
嬉しそうにしているが、この後ゆっくり食べるのかと思いきや、ちょっと弄んだのち捨てて行った。
おもちゃだったのか(笑)。
今日も楽しかったね。
ところで、このコロナ禍で犬や猫などの家庭動物の飼育放棄が増えていると言われており、新たに迎える際には慎重に検討してほしいと思っている。
実際、別の種と一緒に暮らすことはそう簡単なことではなく、安易に迎えてそのしわ寄せを受けるのは弱い立場の動物たちだからだ。
人間中心の暮らしに慣れているわたしたちは、その発想を根本的に変える必要がある。
暮らし始めて後悔する前に、しっかりシュミレーションしておきたい。
もちろん動物と暮らすことによるメリットはたくさんあるが、それも信頼と愛情に基づいた相互関係あってこそだ。
こんなはずではなかったと後悔する状態になるとデメリットしかなく、動物側にとっては逃れようがないストレスにさらされる悲惨な毎日になってしまう。
だが人間中心の傲慢さをコントロールしていい関係を築くことができれば、いろいろといいことがある。
ベストフレンドを得られるということともに、犬の場合は散歩に行くことで健康になるということがよく言われている。
だが健康に関してはそれだけでない。
ここ何日かわたしは、複数の研究者たちのレクチャーからなる「腸・免疫系のソリューション」というウェブセミナーのシリーズ(英語)を視聴しているが、その中で犬と暮らすことでヒトの腸内マイクロバイオームの多様性が高まると知った。
ヒトマイクロバイオーム研究は近年急速に発達した研究分野であり、どんどん新しい研究が行われている。
英語のセミナーではその先端部分を知ることができるのである。
マイクロバイオームとは、人間の体に共生する微生物(細菌、真菌、ウイルスなど)のことで、皮膚や呼吸器、消化器、血液、・口や鼻の中など、あらゆる場所に常在している。
言ってみればわたしたちの体の中には、目に見えない微生物の巨大なコミュニティーがあるのである。
近年の研究によりマイクロバイオームが健康や寿命、気分などに密接にかかわっていることが明らかになっている。
中でも腸内マイクロバイオームの多様性は、健康や長寿において重要な意味を持つ。
ところが都市化された環境や、除菌剤、洗剤、農薬、除草剤、ストレスなどなどにより、現代人のマイクロバイオームの多様性が損なわれている。
そこでその多様性を高めるためにどうしたらいいかという研究が盛んにおこなわれているのである。
わかっているところでは、未精製のホールフード(全粒穀物、芋、豆果、 果実、野菜)を摂取すること、土壌や水などに接触することで自然界に存在する多種多様な微生物を取り込むことが重要と言われている。
腸内マイクロバイオームの多様性が高まると免疫応答が向上し、アレルギーや喘息、湿疹などにかかりにくくなるだけでなく、その他さまざまな慢性疾患リスクが低減する。
そしてここからが本題だ。
Scientific Reportsに掲載された最新の研究によると、犬と暮らしている人たちはマイクロバイオームが豊富でその多様性も高いことが観察されたという。
なぜそうなるかというと、1.犬は外から土やその他の微生物を多く含む粒子状物質を、毛皮や足に付着させて家の中に持ち込む。
それとともに、2.犬の鼻、皮膚、口、消化管など、犬自身のマイクロバイオームを人間が受け取る。
この2つの理由が考えられるそうだ。
「ペットの飼育とヒト腸内細菌叢の多様性」という論文で、これまでの研究の流れがまとめられているので翻訳引用しておこう。
1980年代の研究では、ペットとその飼い主が共通の腸内細菌を持っていることが明らかになった(Caugantら、1984年)。
乳幼児を対象とした研究では、家庭で飼っている毛皮のペットに人生の早い段階で曝露することで、ヒトの腸内細菌叢の豊かさと多様性が増すことが示されている(Azadら、2013年、Tunら、2017年)。
さらに、ペットへの曝露がアトピー性疾患やアレルギー性疾患の発生率を低下させることが知られており(Hesselmarら、1999年、Litonjuaら、2002年、Ownbyら、2002年)、代謝性疾患のリスクも低下させる可能性がある(Tunら、2017年)。
ペットの所有は、ペットやペットの排泄物との物理的な接触を通じて、成人の腸(Songら、2013年)と皮膚(Damborgら、2009年)のマイクロバイオームに作用するという仮説が立てられており、成人期にはその頻度が高くなる可能性がある。
これまで「汚い」と思われていたことが、実は人間の健康にとって非常に重要だったことが近年明らかになったといえる。
日本では散歩から帰った後に犬の足を拭く習慣がよく見られるが、これは犬にストレスをかけひいては攻撃行動を誘発するだけでなく、マイクロバイオーム多様性を得る機会をみすみす捨てているということだ。
さらに、犬や猫を頻繁にシャンプーすることは、犬や猫の皮膚のマイクロバイオーム多様性を低下させ、病気にかかりやすくするのである。
犬猫の「汚れ」は、自分自身のためにも犬猫のためにも大事にしなければいけない。
除菌グッズの多用は、健康のためにはやめたほうがいいだろう。
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