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日差しが少なくて気温が低く風も強かったので、外に出るのに少し勇気がいった。
それでも歩き始めれば暖かくなる。
畑に菜の花が咲いていた。
明日はさらに寒くなりそうなので、寒がりさんたちには厳しそうだ。
ところで人間と暮らす犬たちは人間社会のルールに従うのが当然とされている。
それが常識なのだからおきて破りは許されない。
ほとんどの人はそう考えているのではないだろうか。
だが犬たちは自分の意思とは無関係に人間社会に組み込まれ、人間が決めたルールに否応なく従わされているのだ。
拒否権は認められない。
犬だけでなく人によって家畜化された動物たちはみなこの状態に置かれている。
同じ動物であるのに、人間は他の生き物を支配し管理しようとする。
なんと傲慢なことだろう。
せめて自分がかかわる身近な動物ぐらいには、もう少しフェアな接し方をしたい。
犬や猫などの家庭動物はよく「家族の一員」であると言われている。
わたし自身もそう思っているが、だったらそのような扱いをすべきだと思う。
家族に関することを人間だけで決めていないだろうか？
犬の意見にきちんと耳を傾けているだろうか。
最初に指摘したルールについても、犬の意見を聞いているだろうか。
人間がルールを押し付けていないだろうか。
人間が暮らしている社会そのものがタイトなので、できることはどうしても限られている。
それでも、せめて家庭内においては最大限犬の希望を尊重したい。
室内は基本的にどこにでも好きなところに行けるようにする（危険対策をおこなっておく）、どこで休むかは犬に決めてもらう、食事をむやみに我慢させない、トイレの場所は犬に決めてもらう（室内トイレを強要しない）、ケージなどに閉じ込めない、齧る習性を禁止しない（齧っていいものを用意する）などだ。
あれはダメこれはダメ、こうしないといけないということが多いと息苦しくなってフラストレーションがたまるのは人間も犬も同じだ。
人と暮らす以上はルールを守るのが当然という考えは犬の福祉を損なうことの方が多いとわたしは考えている。
犬は極めて社会的な生き物で、人間と仲良く暮らしたいと思っている。
人間の意向にも敏感なので、自分がどう行動すべきかについてアンテナを張り巡らせている。
なのでルールは犬に決めてもらって、どうしても犬に譲歩してもらう必要があるときだけお願いしてみよう。
タイトなスケジュールで暮らしている方は、散歩時間や留守番時間などにかんして犬に我慢してもらうことが多くなるだろう。
だが犬はそういう事情もよく分かっている。
なので人間が有害なリーダーシップを発揮しなくても何の問題もないどころかむしろうまくいく。
人間がなんでも取り仕切るべきという考え方からは、きっぱり決別したい。
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