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台風の接近で昨夜は大荒れの天気だったが、わたしはよく眠っていた。
その眠りは夜中に突然妨げられた。
はっちゃん(秋田MIX♂9歳)がわたしのベッドにぴょんと飛び乗ってきて、驚いて目覚めたら雷が鳴っていた。
はっちゃんが怖がるので、うとうとしながらゆっくり撫で、うっかり眠りに落ちてはまた撫でるというのをしばらく続けた。
明るくなってから起きるとすでに雨は上がっていたが、大気の状態が不安定ではっちゃんは散歩どころではない。
ゆっくり過ごして、天気が回復してから少し庭で過ごした。
明日は散歩に行けそうだ。
これから台風が通過する地域にお住まいの方はご注意を。
さて今日はアイコンタクトについて。
目次
アイコンタクトとは
名前を呼んだときに犬が目を見てくることをアイコンタクトという。
そしてこれは一般的に「しつけの基本」とされている。
なぜこれが「しつけの基本」かというと、人間が出すコマンド(命令)に注目させるためだ。
ちなみに英語のコマンド command は上位者からの命令という意味があり、映画でエクソシスト(悪魔祓い士)がデーモン(悪魔)に神(至高の存在)の名において退散するよう命じるときも command を使う。
コマンドアイコンタクト尾は権力勾配を前提とした強い命令を意味する言葉なので、わたしには強い抵抗感がある。
その命令を出すときに、最初にアイコンタクトで犬の注意を自分に向けておくのである。
犬はその進化の過程で、人間の表情から気持ちや意図を読み取ろうとする能力を発展させてきた。
そのため、犬の視線を追った研究によると、人間の目を中心にしながら顔全体に視線を飛ばしているという。
人間は犬のこうした習性を悪用して、自分に都合よく支配しようとしているようだ。
アイコンタクトのメリット?
名前を読んだときにアイコンタクトするよう覚えさせると、様々なメリットがあると言われる。
よく上げられるのが、危険から身を守るということだ。
犬が飛び出しそうになった時や他の犬が近づいてきたときなどに、アイコンタクトして「こちに来い」とコマンドを出すと危険回避ができるというようなことだ。
一見うまくいきそうだが、危険に直面したときにわざわざ人間に注目させて指示を出していたのでは間に合わないことが多くないだろうか。
また、人間が出した指示が適切であるとも限らない、というかそうでないことがしばしばある。
たとえば他犬が接近してきたので、アイコンタクト→オスワリさせたとする。
だが相手犬が距離を詰めてきて、犬自身が恐怖を感じたり、最悪相手犬に攻撃されたりということが起こる。
これはアイコンタクトがデメリットになる一例だ。
犬自身が安全と感じられないような守り方は、犬にとっては迷惑なだけだ。
これを繰り返しているうちに、その人に対して不信感を抱くようになるだろうし、実際、犬がアイコンタクトをしなくなったり、指示を聞いてもらえなくなったという話もしばしば耳にする。
犬に任せよう
自分がすべて取り仕切るというボスしぐさはやめて、犬が自分で判断して適切な行動を選択できるようにサポートしたほうがずっと効率的で犬にも喜ばれる。
危険に直面した時にアイコンタクトなどさせずに、犬が自分で対処する機会をあげよう。
経験を積むことで判断力が向上する。
ストリート犬の研究によると、路上で暮らしている犬たちは他の動物を追いかけたり、人間に対して攻撃行動を取ったりする割合が低い。
そういう行動をしていては生き残れないので、生存に適した行動を学習していくのである。
人間と一緒に暮らす犬の場合は、犬の自由裁量の範囲を拡大して、必要な時に出しゃばりすぎずにサポートできるようにしたい。
どのようにサポートするかというと、犬がパニック状態にならないように未然に対処すること、対処できないほどの刺激にさらされたときにはすぐにその場から引き離してあげるということだ。
先にあげた他犬接近の例で言うと、相手犬のボディランゲージに注意して、危険そうならまず相手の人に近づかないようにお願いする。
距離があればパニクらずに犬が自分で距離を取るという選択ができるからだ。
間に合わなかったら、急いでその場から撤退する。
危機に直面して闘争・逃走モードになってしまってからではゆっくり考えることができないので、そうならないように環境をコントロールしつつ、安全に犬の学習してもらう。
すると犬は自分で考えて適切な行動を選択する力をつけていくのである。
アイコンタクトは、犬と愛情をこめて見つめ合うとき専用にしよう。
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