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昨夜は雪予報が出ていたが、今朝はその痕跡もなく無事に散歩に行くことができた。
ふたりの散歩が終わると小雪が舞い始め、一日中断続的にチラチラしていた。
寒かったのではっちゃん(秋田MIX♂8歳)は暖かいところでまったり過ごし、ほとんど庭に出なかった。
ゴキゲンでくねくねするはっちゃん。
散歩のときに苦手な白い犬と会ったが、自分で距離を取って落ち着いて散歩を続けた。
はっちゃんが匂い嗅ぎに夢中で他犬の接近に気付いていないときは、「犬が来たよ」と声をかけている。
すると顔を上げるので自分で見つけることができる。
もしそれでも気づかなかったら、指をさすとさらにわかりやすくなるだろう。
犬は指さしを人間との暮らしの中で学習するということがわかっている(他の動物も学習する)。
こんな風に間接的にサポートすることで、犬が自分で対処できるようになっていく。
わたしたちは、人間にとって都合が悪い犬の行動に「問題行動」のレッテルを貼って、「直す」べきものと考えている。
「直す」ために、しつけやトレーニングが必要ということだ。
だが、そもそもその行動は犬にとって自然なことであることも多々ある(食糞や拾い食い、警戒吠えなど)。
さらに、直そうという働きかけが犬にストレスや不安を与えたり、人間をいら立たせて関係を悪化させたりしがちだ。
直さなければいけないという考えの背後には、こうあるべきという理想的な犬の姿がぼんやりとであれ存在しているだろう。
人にも犬にも友好的で吠えない、落ち着いていて行儀がいい、などが考えられる。
だがときとして、匂い嗅ぎせずにまっすぐ歩くといった犬の習性に反する理想像を持っていることもある。
それは論外としても、犬はそれぞれ親から受け継いだ遺伝的な要因と、これまでの成育環境の相互作用によって形成された独自の個性がある。
それを自分の理想像に近づけようとするというのは、とても傲慢な考え方に思える。
それよりも、犬が快適で幸せに暮らせるように、人との暮らしを少しでも楽しめるようにすることが大切だ。
いわゆる問題行動を引き起こしているのは不安や恐怖である、というのが現代の動物行動学の認識である。
不安なことや怖いことたくさんあったら、快適さが損なわれ、生活の質が低下する。
それを解決するようにサポートするのが、人間がなすべきことだ。
不安や恐怖は、その状況に対処できないところから生じてくる。
逆に言えば、自分で対処できれば不安や恐怖は薄らいでいく。
他の犬に対して反応してしまうのは怖かったり嫌だったりするからだが、それを感じずにいられる距離を取れば反応せずにスルーできる。
犬が自分でそうできるように、最初は人間が環境をコントロールし(接近しないように早い段階で距離を取るように提案するなど)、犬がその快適さに気ついてきたら犬が自分でコントロールできるように少しだけ手を貸す。
「犬が来たよ」と言う声掛けは、少しだけ手を貸すの一例だ。
こういう働きかけが、「直そう」とするものとは全く別の発想によるものであることがわかっていただけただろうか。
PONOPONO犬育てではこの部分の理解がとても重要なので、じっくり考えて消化していただきたい。
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