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風は少々あったが散歩日和だったので、隣町漁港コースを軽く走ってきた。
お気に入りの池を撮影。
奥の方に鳥もいるのだが、最近ボートに乗って釣りをする人がいるのが残念だ。
生き物たちの住処にむやみに侵入して傷つけないでいただきたい。
ところで、ふと気になることを思い出した。
犬のお腹見せポーズは「服従のポーズ」と呼ばれることがある。
犬が上位の相手に服従することを示しているというのだ。
これはよくある勘違いであり、犬社会には上下の序列があるというランキング説に基づいていることが多い。
犬はいろんなシーンでお腹見せをするので、どういう状況で行われているのかによって判断する必要がある。
まず、相手がいるかどうかを確認しよう。
誰もいないところでお腹を出している場合は、ただその姿勢になりたかっただけだろう。
まったりくつろいでいるときにお腹を出して、ちらちら人間の方を見るなどしているときは「お腹撫でて」だ。
はっちゃん(秋田MIX♂2022年没)は、わたしが確実に通る場所に寝転んで、休んでいる風を装ってお腹を出していることがよくあったが、これも「お腹撫でて」だ。
わたしが気付くと喜んでいた。
犬を叱っているときに犬がお腹を出すのは、「怒らないで、気持ちを静めてください」という強いカーミングシグナル(なだめシグナル)である。
このときには体が緊張して顔がこわばっている。
散歩中に仲良くしたい犬を見つけたが相手がちょっと緊張しているという状況で、ごろんと寝転んでお腹を出すことがある。
マルちゃん(大型犬MIX♂2021年没)が雌犬に対してよくやっていたが、これも強いカーミングシグナルで緊張をなだめるボディランゲージである。
このときには体はリラックスしていて、目で相手の反応を観察している。
遊んでいるときに急にごろんとするのは、「これは遊びだよ、ちょっと落ち着こう」を伝えるカーミングシグナルだ。
「服従」と決めつけてしまうと、こういう犬のコミュニケーションが全く見えなくなる。
さらに、相手との関係についての誤解を招く。
お腹を見せた相手の方が地位が上で、常にそういう関係にあると思ってしまうからだ。
自分の犬は叱るとよくお腹を見せるから人間がボスであることをわかっている、というように。
犬は人間と上下の関係を築かないということが、現在では様々な研究によって確認されている。
犬に対しても同様で、相手をなだめたいときにはお腹を見せるカーミングシグナルを使うことがある(ほかのシグナルを使うこともある)ということにすぎない。
妙な解釈で犬の言葉をゆがめないようにしたいものだ。
犬の言葉を正確に読み取ることができるように、犬の行動をよく観察しよう。
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