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わたしたちが住む近畿地方も大して雨が降らないまま梅雨明けした。
各地で猛暑が話題になっているが、こちらは今日も曇りで風があって涼しい。
朝散歩も問題なく行くことができた。
「散歩行くよ」と誘いに来たはっちゃん（秋田MIX♂10歳）。
ときどき、どうして散歩に誘っているとわかるのかと質問されるが、こういう期待感に満ちた顔でそばに来て、軽くスキップするような足取りでウキウキしながらドアの方に行くので、「散歩行こう」以外には考えられないのだ。
門のところに近づくとまたこういう顔で見てくる。
「わーい、お散歩だ！」
もしこのときに本当は散歩ではなくごはんが食べたかったのであれば、がっかりした顔やむすっとした顔をするだろう。
だがうれしそうな顔をしているので正解であることがわかるのである。
この状況で、もしわたしが忘れ物をして部屋に戻ったら、はっちゃんは「え、マジで」みたいな顔をする。
なので気を付けているのだが、万が一忘れ物をして部屋に戻るときにははっちゃんも付いてきてわたしを見張っている。
わたしが忘れ物を持ったのを見ると、「さあ行くよ」とうれしそうな顔をするのだ。
ちなみにわたしの散歩の準備が整うまでは、はっちゃんはずっと床に寝そべって待っている。
今日は行きたくないのかと思うぐらい動かずにじっとしている。
わたしの整い具合からさあ行くぞと判断して動き出すので、そうなってからじらしたり予定変更したりなどしてがっかりさせないように気を付けている。
ネットを眺めていると、「犬に気を遣うな」という主張をちらほら見かけるが、人間よりも圧倒的に弱い立場に置かれている犬にはどんどん気を遣おう。
権力勾配を考えれば、いくら気を遣っても遣いすぎることはない。
よく知らない人からは過保護に見えるかもしれないが、他人の思いよりも目の前の犬の快適さの方が比べ物にならないほど重要だ。
それに犬の方が人間よりもよほど気を遣っていることにも気づいてあげたい。
「犬に気を遣うな」という人たちはこのことに気づいておらず、多かれ少なかれ人間が犬をコントロールするという発想にとらわれている。
人が上、犬は下というような上下関係が染みついているのだ。
わたしたちは社会的地位が高い人に対して「気を遣うな」とは言わない。
それどころか、卑屈なまでに気を遣う。
対等な仲間でもやはり気を遣うだろう。
それがすべてを物語っている。
犬は人と違ってやさしくするとつけあがると思っている人もいる。
噛みつくようになるとか、吠えるようになるとか、根拠のないことがまことしやかにささやかれている。
満足して幸せな犬がやたら噛みついたり吠えたりするというのは、ちょっと考えにくいだろう。
満足して幸せな犬は、ニコニコしてよく寝てよく食べて穏やかに暮らすものだ。
トラウマがあったり持病があったりなどしても、である。
そのための気遣いだとわたしは思っている。
犬の意思を尊重し、少しでも快適にリラックスして過ごせるように努力したい。
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