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昨夜はずいぶん雨が降っていたが、朝には上がって散歩への影響はなし。
はっちゃん(秋田MIX♂9歳)も機嫌よく散歩に出かけた。
草が濡れていたのでゴロンゴロンはせず、その代わりに乾いた地面で休憩した。
家のすぐそばまで帰ってきたところで、散歩中の隣家の黒猫さんに会った。
わたしたちがいる方向に行こうとしたのだが、はっちゃんがいるので進めない。
困惑した様子でニャー、ニャーと鳴き始めた。
「ごめんね、ちょっと待ってね」と声をかけたが、はっちゃんはどっかり寝そべって観賞モードになっている。
寝そべるというのは相手へのカーミングシグナルでもあるが、黒猫さんとしては「大丈夫だよ」と言われても怖いだろう。
それでも寝そべったのを見ると、フリーズを解除してゆっくりと前進しながら草の茂みの中に消えていった。
はっちゃんのカーミングシグナルは有効だったのだ。
「今日は歯磨きガム日和だね~」。
犬と猫の間でもカーミングシグナルはけっこう通じている。
よくボディランゲージが違うので誤解を招くなどと言われることがあるが、わたしはその説にはちょっと懐疑的だ。
たとえば猫は恐怖を感じると背中を丸めるが、犬はしない。
だがそのときに猫は毛を逆立て、体を緊張させ、耳を後ろに倒し、「シャーッと」鋭い声を発したり、目を見開いて強い目つきで見つめたりしている。
背中を丸める以外はみんな恐怖のボディランゲージで、声以外は犬と共通している。
それは当然犬にも伝わるだろう。
機嫌がよくて甘えモードの時、猫はしっぽをぴんと立てて人間の体に頭をこすりつけてくる。
これも犬とはちょっと違うが、人の体に自分の体をこすりつけるというのは同じだ。
わたしが思うに、猫のことをあまりよく知らなくても、犬はだいたいのところは理解しているのではないだろうか。
そして一緒に住むなどして相手を観察しているうちに、よりはっきりと猫の言葉の意味を習得していくのだと思う。
さらに猫にも通じやすいカーミングシグナル(=猫との共通語)も作っていってるように思える。
その際に、まずは相手の動作をよく観察して、状況からその意味を探り、さらにそれを真似してみるという過程が必要だ。
犬は非言語的にそれをやっているだろう。
わたしたちが犬猫の言葉を学ぶときには、言語化しながら意識的にやっていこう。
人間が犬猫とボディランゲージで会話するときには、人間同士では使わないが犬猫たちはよく使っている動作というのがたくさんある。
それがハードルになって会話を妨げているように思うのだが、よく観察して模倣することでそのハードルは乗り越えられる。
相手の動作の真似をすることをミラーリングというが、まずは身近な自分の犬のミラーリングをしてみよう。
友好的なボディランゲージを真似すると犬も喜んでくれるので、自分も楽しくなる。
通じないときにはやり方を修正し、うまく行ったらそれを覚えていこう。
自分が話せれば聞き取りが容易にできるようになるというのは、外国語会話でよく言われることだが動物語でも同じだ。
言語の学習は、外国語でも動物語でもおもしろい。
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