ドッグウォーカー博士のスローライフ

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怖がりな犬に自信と自尊心を取り戻す

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昨日からの不安定な大気のせいで、今朝もはっちゃん(秋田MIX♂9歳)は庭トイレにも行かなかった。

もちろん散歩どころではない。

雨が止んだタイミングで庭に誘うと、さっと用だけ足してすぐに部屋に入って行った。

すると今度は昼前ごろから雷が鳴り始めた。

怖がるはっちゃんをなだめて、少し落ち着いたのがこちら。

 

「雷怖かったよ」

 

横倒しになるほどリラックスできなくてこの姿勢を続けているのが気の毒だった。

さて今日はシャイな保護犬を迎えた方からご相談を受けたので、怖がりな犬に自信と自尊心を取り戻すサポートの方法について解説したい。

保護団体などから迎えたばかりの犬、もともと恐怖や不安が強い犬、あるいは何らかの原因でそうなってしまった犬、怖がりと言うほどではないが不安になりやすい犬など、いろんなケースに適用できるのでご参考にしていただきたい。

不安や恐怖を感じていることに気付こう

まず、犬が不安や恐怖を感じていることに気付かないことには話が始まらない。

何となくはわかっていても、見逃していることも多いのではないだろうか。

そこで、犬のボディランゲージや行動をよく観察することが重要になってくる。

恐怖や不安を感じているときに犬は次のようなしぐさや行動をする(ストレスシグナル)。

これらいくつかが同時に見られることが多いが、すべてが見られるわけではない。

・尻尾を下げるまたは股の間に巻き込む
・耳を後ろに倒す
・まばたき
・あくび
・前足の片方を持ち上げる
・白目をチラッチラッと見せる
・口をペチャペチャする
・低い姿勢
・体を固くする
・地面の匂いを嗅ぐ
・そこから逃げようとする
・ピーピー鳴く
・パンティング(ハァハァする)
・ゆっくり動く
・フリーズ

昨日の動画のゴールデンさんも、このような行動をしていたことを思い出していただきたい。

このような行動が多いと、怖がりであるとか不安が強いと言えるだろう。

怖がりになる原因

ではどうして怖がりになるのだろうか。

その原因はいくつかあるが単純ではなく、いくつもの要因が関係していて複合的であることが多い。

・ネガティブな体験やトラウマ
・遺伝的要因
・社会化の問題
・環境の激変
・ストレス

遺伝的な要因が関係していることも多いが、そういう背景とともに経験によってそれが発現する=両者は切り離せないと考えたほうがいい。

とくに子犬期の経験は重要だ。

子犬のころに田舎の人や車が少ない場所で育った犬は、後年になって都会的な環境の適応するには犬に多大な負担がかかり、場合によっては適応困難なことも往々にしてあるので、野山で育った保護犬を都会の環境に迎えるのはお勧めしない。

環境が変わった際にも怖がる行動が増えることがあるが、その他の要因がなければ(ストレスやトラウマ、気質など)時間とともに徐々になじんでいく。

逆にストレスが多い環境だと、怖がりが悪化するのでストレスマネジメントはとても重要だ。

人間側の心構え

それでは、人間はどのようにサポートしたらいいだろうか。

辛そうな姿を見るのは忍びないので、早く治してあげたいと思う方が多いと思う。

あれこれ働きかけたくなる気持ちはよくわかる。

だが次のような心構えを大切にしたい。

・犬の気持ちを最大限尊重すること
・良かれと思ってあれこれ働きかけないこと(トレーニングを含む)
・直してあげようという上から目線ではなく、そっと寄り添う姿勢でいること
・犬自身が自力で成長していく様子を遠くから見守ること

人間ができるサポート

その上で、こんなサポートをしてあげたい。

1.犬に安心してもらえるような環境を整える。

生活音は気持ちを乱すのでなるべく減らす(電子音、テレビの音、ドアのバタンという音など人間が出す音に注意。外の音は窓を閉めて遮音カーテンをするなどしてなるべく遮断)。

静かに過ごせる隠れ場所をつくる(サークルなどよりも、居心地がいい部屋の一角に隠れられるようにした方がいいが、犬の希望をよく聞くこと)。

行けない部屋を作らずに、すべての部屋に自由にアクセスできるようにする(=自由度を上げる)。

寝るときには犬を寝室から締め出さずに、人間の寝場所にも自由にアクセスできるようにすることは、犬の安心感を高めるのに非常に重要。

人間同士が喧嘩をしたり声を荒げたりせず、穏やかな態度でいる(喧嘩や大きな声は犬を不安にし怖がらせる)。

2.犬を怖がらせない接し方を身に付ける

犬の前では常に落ち着いてリラックスしていること。

犬のそばでは4分の1倍速で動く(これがとても大事)。

真正面から近づかずにカーブを描いて近づくと不安を減らせる。

急に手をあげるなど大きな動きをしない(高いところに手を伸ばすとき注意)。

犬が近づいてきたときには、静かなトーンでやさしく話しかける(犬は嘘を見抜くのでわざとらしく褒めたりしない)。

怖がっている間はお手入れ関係のような犬を不安にさせることはやらず、完全に心を許したと確信できてから行う。

3.犬が怖がっていたら手を差し伸べる

怖がっているときにはその気持ちに共感して「怖いね」と言ったり、そっとそばにいて慰めてあげる(無言でそばにいるだけでいい)。

そのうち慣れるだろうとただ見てるだけだと、犬はこの人は守ってくれないと学習する上に、無力感に陥ってしまうので完全に逆効果だ。

怖い時に撫でてもらうことで落ち着く犬もいるが、そうでない犬もいるので犬の様子から判断する。

怖い刺激は最速で取り除く(その場から連れ出すなど)。

犬と対象物の間に割って入ってあげると(カーミングシグナル)、犬は安心して緊張を緩めてくれる。

4.犬に自分で決めてもらう

人間に近づくかどうか、どこで寝るか、散歩に行くかどうかなど、人間主導で行わずに犬に決めてもらう。

「しつけ」のつもりでオスワリなどを教えるのもやめよう。

オスワリしたら褒めるというようなことを繰り返すと、人間が望む行動をするようになり、自分で考えるよりも人間の意向に従う=顔色を見るようになる。

これだと自分の気持ちは後退し、自信も自尊心も育たない。

犬が決めたことを頭ごなしにダメと言わないのはもちろん、その結果起こったことにがっかりしたり、小言を言ったりしないようにしよう。

犬が残念そうにしていたら、その気持ちに寄り添って「残念だったね」と声をかける程度にしておきたい。

うまくいったときも、大げさに褒めたりせずに、得意そうな犬の顔を見てにっこりするとか、「よかったね」と寄り添おう。

5.自分で対処できるという経験を積み重ねる。

犬が好きなことを自分自身でやってもらうことが自信を育み、犬に落ち着きをもたらす。

家では怖がりでも静かな場所で散歩するのが好きだったら、それを楽しんでもらおう。

散歩を怖がる場合は、散歩環境がよくないことがほとんどなので、多少時間がかかっても車や自転車などで犬や人や車などが少ない自然豊かな場所に連れて行こう。

ハーネスとロングリードは必須で、好きなように匂いを嗅ぎながら自由度の高い散歩をしてもらうことが大切だ。

これも自分で対処する経験になる。

命令したりダメと言ったりしないことはもちろんのこと、犬への制約は最小限にして、入ってはいけない場所に入りそうなときにリードを固定するのと、早歩きにならないようにリードワークに気を付けることぐらいにとどめる。

おわりに

怖がりとか不安が強いというのは個性でもあるので傾向としては残り続けるが、本人が困らない程度には改善しうる。

マルちゃんもシェルターから迎えた当初は重度の怖がりだったが、安心できる環境を提供することで、どんどん自信をつけて怖いものが減って行った。

車を見た瞬間にパニックになっていたのが、大型車両もパニクらずに自力で避けられるまでになった。

まったく人馴れしていなかったのが、やさしそうな人には自分から寄って行って甘えるようになった。

自信と自尊心を取り戻し、日々のささやかな楽しみを満喫しながら、地域の人や犬たちにも愛され、穏やかな生涯を過ごしたと思っている(それでもとても悲しいが)。

なによりも本人のその時々の気持ちを尊重し、その個性を丸ごと受け入れることが大切だ。

ああなってほしい、こうなってほしいという気持ちは封印しよう。

わたしたちは犬が安心して過ごせるように環境を整えたら、あとは本人の成長をあたたかく見守っていてあげよう。

 

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