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「今日はいいもの見たよ」とはっちゃん(秋田MIX♂9歳)。
何かというと、ネコさんたちのごはんタイムに行き当たったのだ。
ドアの前にネコさんたちがスタンバっていると思ったら、中からおじさんがドライフードを持って出てきた。
家と家の間に置いてあるお皿に入れたのち、堤防の上にはしごで上がってそこの子たちにもたっぷりあげていた。
はっちゃんはもううれしくて、下からガン見している。
すっかり餌やりショーを見る観客状態だったので、さすがにばつが悪くなって堤防の上のおじさんに話しかけた。
「この子はネコが大好きで毎日ここに通ってるんです。お宅のネコちゃんたちにも隙間から挨拶してるんですよ。何匹いるんですか?」と言うと、「たくさんいるからね。捨てていく人もいるし」と言っていた。
不愛想に見えたが、話してみるとニコニコしていて悪い感じではなかった。
おじさんはトンビにもパンをあげたのち家に入って行ったが、はっちゃんは道路にどっかり腰を下ろして猫さんのお食事風景を鑑賞している。
ふと気づくと、ごはんを食べ終えたネコさんがわたしたちを観察していた。
すっかりおなじみさんになって警戒心が減ったのか、まばたき挨拶してくれる茶トラさんがゆっくりとわたしたちのそばを通っていった。
はっちゃんは「今日は楽しかったね」とニコニコしていた。
さて今日もリクエストにお応えするシリーズで、犬同士の挨拶について解説したい。
目次
他犬との付き合いを学ぶには
犬は非常に社会性が高いので、他の犬を見ると興味を示す。
野犬やストリート犬たちは、そのエリアに住んでいる他の犬たちとさらっと交流しながらおおむね平和的に暮らしている。
だが、人間の家で暮らす犬たちは、他の犬との付き合いが限られてくるため、犬マナーを身に付ける機会が少なくなる。
犬マナーは親や周りの成犬から学ぶのだが、日本ではパピー時に人間に販売されるために親から引き離されてしまっている犬が大多数だ。
さらに、人に買われるまでに小さなケージに入れられるので他犬との接触はほぼない。
買われてからもワクチンが終わるまでは外に出してもらえないことが多い。
最も社会化しやすい時期(社会化の感受期)に隔離状態に置かれるので、他犬が苦手になるのも無理はない。
だが、大幅におくれを取っていても、周りの成犬との付き合いの中で身に着けていくことは十分可能だ。
その際に大事なのは、犬マナーのいい犬=カーミングシグナルの上手な犬から教えてもらうということである。
カーミングシグナルとは
犬は相手をなだめ自分の気持ちを静めて平和的に交流するために、ボディランゲージを使う。
これをカーミングシグナルという。
カーミングシグナルを上手に出せれば、相手犬と穏やかに交流することができる。
逆にうまく出せないと、相手の怒りを買って喧嘩になったりする。
これは人間が教えることはできないので、他犬との接触で身に着けていくしかない。
上手な挨拶の様子
まずは動画で上手な挨拶風景を見て(4:02まで)、雰囲気をつかんでいただきたい(ドイツ語の解説あり)。
このリラックス感、のんびりしたムードが重要で、興奮した状況ではうまくいかない。
静かで広い場所で、犬の数も少なく、犬同士の距離が十分とれる環境にも注目していただきたい。
狭い場所に犬がたくさんいる状況では、お互いにイライラしやすくなる。
2:04から登場する茶色のローデシアンリッジバックは緊張した状態だが、挨拶に来たハスキーミックスがとてもシグナル上手だったので、上手になだめられている。
だがもし相手がシグナル上手でなかったら、険悪なムードのまま終わっていただろう。
何度か再生して、犬がどんなシグナルを出しているか観察しよう。
挨拶で使うカーミングシグナル
挨拶で使う友好的なカーミングシグナルには次のようなものがある。
・ゆっくり歩く
・尻尾をゆっくり振る
・顔を背ける
・まばたきする
・地面の匂いを嗅ぐ
・お辞儀する
・フリーズする
・プレイバウ
・お腹を見せる
・座る
・伏せる
・カーブを描きながら近づく
人間が犬のボディランゲージをしっかり読み取れるようになっておくことが必要だ。
でないと、不用意に緊張した犬に近づけてしまったり、自分や相手の犬の攻撃ムードに気づかずに喧嘩させてしまったりなどで、犬によくない経験をさせることになりかねない。
実際、それで犬嫌いになってしまう犬が非常に多いのだ。
では、どんな様子の犬となら挨拶できるだろうか。
挨拶していい?しないほうがいい?
ちょうどいい動画を見つけたので見ていただきたい。
3頭の犬が登場するので、それぞれについて挨拶OKかそうでないかを判断してみよう。
最初の犬はちょっとわかりにくいが、緊張で固くなってはおらず、短い尻尾を小刻みに振っている。
シグナルはあまり出していないので、犬語がとても上手かというとそうではない可能性がある。
わたしだったら、自分の犬がシグナル上手であれば挨拶する。
次の白い犬はいきなり前のめりでぐいぐい突進してきて、しかも尻尾は左振りだ。
耳は後ろに引かれ、口をすぼめて突き出しており、体は緊張で硬くなっている。
こういう場合、近くで表情をよく観察する前に、遠くから前のめりに気付いた時点で速やかに方向を変えて立ち去ろう。
次のポインターは、明らかに不安そうにしている。
前足をあげる、白目を見せる、尻尾を下げる、隠れるなどはすべて不安を表すボディランゲージだ。
こちらの犬がすごくシグナル上手で、相手を確実になだめるレベルでない限りは近づかない。
ちなみに故マルちゃんはこういう犬に遠くから強いなだめシグナルを出し、相手の緊張をほぐしながら少しずつ接近して挨拶していた。
だが上級者向けなので近づかずにそっと立ち去ろう。
挨拶上手になるには
自分の犬がカーミングシグナル初心者の場合、挨拶の仕方を教えてもらうために近づいていいのは、一番上の動画のような犬たちだ。
そしてそういう犬はそれほど多くない。
もう10年前になるが、うちで保護したコンちゃんは、野犬たちの間で育ったので小さい時からとてもシグナル上手だった。
そのお宝映像を見ていただきたい(風切り音が大きいのでミュート推奨)。
相手犬は挨拶練習中で、コンちゃんが上手になだめて緊張をほぐしている。
不用意に近づく前に、遠くからシグナルを出しているかどうかで判断できる。
相手が緊張したり興奮したり前のめりになったりしている場合は、すれ違ったりせずにすぐに方向を変えて立ち去ろう。
挨拶できる犬に会えなくても全く問題ない。
挨拶で失敗して嫌な思いをすると犬嫌いの道を進んでいくので、この相手ならうまくいくと確信できるとき以外は回避するのが大原則だ。
実際、生後1歳半までペットショップの倉庫に閉じ込められていて他の犬と知り合う機会がなかった故ルルさん(ヨーキー♀)は、このやり方で晩年には大型犬たちの喧嘩の仲裁をするまでに上達した。
大事なのは、相手かまわず挨拶させようとしないことである。
いきなり相手に突進したり飛びついたりするのはとても無礼な態度で喧嘩の元になるが、こういう行動をする犬と接することで自分の犬も同じような行動を身に付けてしまうので気を付けたい。
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