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*昨日の記事に寄せていただいたコメントを受けて、文末に文章を追記しました。→https://ponoponoblog.info/post-3216/
貴重なコメントをどうもありがとうございました。
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今朝はちょっと残念なお散歩になってしまった。
少し湿度が下がってさわやかな散歩日和だったので、張り切って散歩に出たはっちゃん(秋田MIX♂9歳)。
別荘犬さんに興味津々で、繋がれている庭に入って行こうとしたのでそれはやめてもらった。
気を取り直して車道に出たところで、釣り客らしき人が何人も車のそばに集っていた。
はっちゃんは、「なんか騒々しいね」としばし立ち止まっていたが、そこを突破することにした。
車道をいつものネコ餌ポイントに向かって歩いていくと、県外からのレジャー客らしき車が何台も通っていく。
いつもは車など通らない時間帯なのだ。
そのせいだと思うが、車道沿いにはネコさんたちの姿が見えなかった。
そこではっちゃんは漁村の路地に入って行ったが、案の定、廃屋の庭でネコさんたちが集会していた。
そのそばを通り過ぎようとすると、細い道の真ん中にネコさんがいる。
少し待っていると塀の上に上ったので、はっちゃんは進もうとしたが、塀の上で背中を丸めて毛を逆立てている。
そのまま進んだら確実にアタックされるだろう。
そこで「ネコさんが降ってくるからやめとこうよ」と提案して、引き返して別の道を進んだ。
すると今度はトイプーさんと鉢合わせして吠えられてしまった。
どうも今日はついてない。
はっちゃんもがっかりしてるだろうと思ったが、「けっこう楽しかったよ」と言っていた。
はっちゃんは昔からポジティブで、いつも見習いたいと思っている。
さて今日は、引き続きリクエストにお応えしてマウンティングについて書いてみたい。
マウンティングについては過去に何度も記事を書いているが、意外と質問されることが多いテーマだ。
習慣化しやすい行動なので、やめさせるべきなのか、どうしたらやめさせられるかと悩む方が多いのかもしれない。
目次
なぜ犬はマウンティングするのか
いったいなぜ犬はマウンティングをするのだろうか。
相手に対して優位にあることを示す行為だという解釈があるが、順位付けとは関係ないということが最近の研究において言われている(この記事を参照)。
他方で、性行為と解釈されることもよくあるが、そうでないことが圧倒的に多い。
といっても、性的な意味合いを持たないという意味ではなく、不妊去勢手術をされていない若い犬では性的な意味を持つこともあり、また手術済の犬でも自慰行為として行うこともある(この記事を参照)。
*未去勢のオス犬では去勢すると大幅に減ることがある(追記)
子犬は仲間と遊んでいるときによくマウンティングをするが、これは遊びの一環として行っている。
これらは犬として自然な行為であり、しつこく何度も繰り返していない限りは特に問題ない。
だが、わたしたちが日常よく目にするのはこれら以外のケースである。
最も多いのは興奮したときのストレス行動として行うものであり、対象も犬よりはぬいぐるみやベッドや毛布だったり人間の足だったりすることが多い。
また、葛藤状態にあるときに転位行動として行うこともあるが、これもストレス行動の一種である。
2.葛藤状態の転位行動
3.子犬の遊び
4.広い意味での性行動
やめさせるべき?
ではマウンティングはやめさせるべきだろうか?
性的な性質のものの場合はたしかに自然な行動だが、他の犬にたいして行った場合は嫌がられることがほとんどで、相手に大きなストレスをかける喧嘩に発展することもあるし、。
また子犬の場合でも、遊びがエキサイトして興奮してしつこく相手に行って同様の結果になることもある。
こういう場合は、人間が間に割って入って引き離すという、カーミングシグナルを使った介入を行う必要がある。
他方で、ぬいぐるみやベッドや脚が対象であれば、相手にストレスをかけることはないのでそのままでいいと思うかもしれない。
ところが、マウンティングは非常に習慣化しやすい行動なので、とくにストレス行動として行っている場合、強迫性障害のようにやらずにはいられない状態になりやすい。
自慰行為として行っている場合も、慢性的なストレス状態おいては容易にこちらに移行する。
あくまでも目安だが、1日に1~2回程度なら問題ないが、それを超える場合はストレス行動とみなしていいと思う。
その場合にはストレスの原因を一つ一つ取り去った上で、対症療法も必要になる。
マウンティングの対処法
マウンティングは繰り返しているうちに定着していき、ストレスがかかるたびに行うようになっていく。
わたしは依存症に近いものを感じている。
なのでできればそうなる前に対処したいが、定着してしまった場合もやり方は同じだ。
マウンティング対象が物である場合は、それをしまってしまおう。
毛布や布団などのふわふわなものは、ストレスマネジメントが進んでストレス行動がなくなるまで封印する。
もし出しっぱなしにしている物にやっているのを発見したら、途中で取り上げるのではなく終わって対象への興味をすっかりなくしてからそっと撤去しよう。
人間の脚にする場合は、「あ、やるな」と思った瞬間に、できれば未遂のうちに、そっと脚をずらしてゆっくり犬から遠ざかる。
そして犬が落ち着くまで犬が来られない場所で静かに待っていよう。
この方式は犬同士でも行っているので、犬にとってわかりやすい。
マウンティングしているときに人間がいちいち反応していると、この行動を強化してしまうことになるので、知らん顔して予防に努めるのがベストだ。
犬にマウンティングする場合は、興奮が引き金になっていることが多く、またそれによって相手に嫌な思いをさせてしまうので、ストレスレベルが十分下がるまでは他犬との至近距離での接触を避けよう。
PONOPONOではドッグランなどで犬を走り回らせたり、激しく遊ばせたりすることはまったく推奨していない。
子犬はともかく成犬が走り回るのはその習性から程遠く、また興奮はうれしい興奮であってもストレスの原因になるからである。
うっかり相手にマウンティングしてしまった場合は、先に書いたように割って入って引き離そう。
ちなみに、うちの歴代犬たちがマウンティングをしているのを見たことはほとんどない。
先日、わたしが3週間の入院から帰宅したときに、留守番とマル兄の死でストレスをためていたはっちゃんが、夜寝る前にベッドにマウンティングしようとしてるのを見た。
未遂に終わったのだが、今までやったこともないはっちゃんがそこまでストレスをためていのかと思うと心がつぶれそうだった。
マウンティングはほとんどの場合ストレス行動であるということをよく理解することが大切だ。
やらずにはいられない状態というのは犬にとってとても気の毒なことだ。
対症療法も必要ではあるが、最も大事なのはストレスマネジメントである。
ストレスマネジメントの進行とともに自然になくなっていくので淡々と続けよう。
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