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野犬にダブルリードで訓練!?

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朝から快晴で気持ちがいい。

はっちゃん(秋田MIX♂9歳)も張り切って散歩に出た。

家の前でたっぷり流木をガジガジしたのち、漁村までくわえて行った。

そしてロングコースをくまなく歩き、ネコさんとも挨拶して満足げだった。

家のそばのいつもの休憩ポイントに来た時に、ミカンの皮を発見した。

わたしは健康にいいので皮を食べているが、うっすら苦みがあるのではっちゃんにはあげたことがない。

食べないだろうと思って見ていると、よく検分してしばし考えたのち、少しずつ慎重に齧っていって、結局完食した。

 

「皮も悪くないね」。

 

そのあとは恒例のゴロンゴロン。

 

 

 

 

場所を変えて3回ほどやっていた。

天気も良くて楽しかったのだろう。

よかったね、はっちゃん。

さて、昨日の記事で外を怖がる犬への対処を書いたが、コメント欄で相談者さんから追加質問があった。

里子に迎えた犬は元野犬で人と暮らした経験がなく、保護団体のところで強引かつ恐ろしい方法で無理やり「慣らされて」いたそうだ。

保護団体はダブルリードを条件にしており、迎えてから一度脱走したということでダブル首輪にするよう言われたという。

そこで、元野犬に関してはダブルリードが必須なのかというご質問である。

ずっと以前からの読者さんはご存知の通り、PONOPONOでは最初期からダブルリードに反対している。

野犬と言えば、わたしが保護してPONOPONOアドバイザーのソラさんのところに里子に行ったコンちゃんが、人との接触がほとんどない野犬だった、。

野犬と言うと何か特別な犬のように聞こえるが、自分の判断で環境に適応しながら暮らしている自立した犬のことである。

人間があれこれ指図しなくても、高い問題解決能力と適応力を持っている。

ひとりでうまく道を歩き、食べ物を見つけてきたのだ。

すでに十分な経験とスキルを持っているので、人間が教えることはほぼない。

人間と一緒に何かする経験がないだけだ。

なので、まずは犬に信頼してもらってお友達になり、そういう犬の経験やスキルを尊重しながら、犬に教えてもらいながら、その犬が得意そうな場所の散策に同行させてもらうと、最初からとても楽しい散歩ができる。

周りから遮断されて安全なオフリード可能な場所があそれがそれがベストだが、なかなかないことが多い。

コンちゃんの時、わたしは東京は多摩市に住んでおり、静かな自然公園があったのでそこに行っていた。

野犬は首輪もハーネスも経験がないので、受け入れやすく軽いPONOPONOハーネスがベストである。

PONOPONOハーネスは野犬と子犬のためにあると言っても過言ではないと思っている。

首輪だと、うっかりリードが張ったときに首という弱点に急に強い力が加わるので、驚いてパニックになりやすい。

ハーネスにロングリード(3~5メートル)を付けて、うっかりリードが張らないように犬に合わせて歩くと、犬も安心して今までオフリードで歩いていたように、落ち着いてゆったり歩いてくれる。

パニックになるようなことがなければ、何も教えずとも最初から上手に歩けるのだ。

コンちゃんの最初の散歩には本当に驚いた。

当時の家の付近は静かではあったが、山奥から来たのでいろいろ怖がるかもしれないと思ったら、最初からあまりにも上手に歩いていていたく感動したのを覚えている。

もちろんリードワークには細心の注意を払っていたが。

これは子犬でもそうで、軽くて不快感がないハーネスで、変なテンションをかけずに歩いていれば、引っ張りになることはない。

そもそも、首輪もリードも全く経験したことがない犬に、いきなりそんなものを着けてグイグイやったら、驚いてパニックになるのは当然だ。

ダブルリードについては、しばしば書いているように非常に操作性が悪く、しかも重さもあるので快適さからは程遠い。

うちのはっちゃんでも、もし首輪にダブルリードを着けたらパニクるだろうと思う。

問題は、保護したあとで無理やり訓練まがいのことをやって、首輪は痛みがあって嫌なものだ、オンリードで人と散歩するのは怖いと学習させてしまっていることにある。

こういうケースについては何度も経験した。

短いリードと首輪でいきなり人間主導の散歩をさせてひどい引っ張りというか、パニック状態になっている元野犬の同居人のレッスンを行ったことも何度もある。

一つのケースでは、保護後まもなくの時点で見た時にはまずまずだったのが、別の人に預けられて変な訓練をされたのちに、中型犬なのに手に負えないほどの引っ張りになっていたということがあった。

あと印象深かったのは、PONOPONOアドバイザーのソラさんのところに里子に行ったルカちゃんのケースだ。

人里離れた場所で保護された野犬の子どもを、散歩場所もないような都内の住宅密集地に住んでいる方が引き取り、パニックで散歩にならない状態が1年ほど続いたのち、手放すことになってのどかな場所に住むソラさんが引き取ったのである。

ソラさん宅に行ったときはすでに犬具を着けるのもままならなくなっていたので、最初はオフリード散歩から始めた。

その後少しずつ犬具を受け入れるようになり、パニックにもならなくなって、今ではのんびり散歩を楽しんでいる。

犬具が大嫌いになった犬でも、じっくり関係を築いて信頼してもらったのちに、PONOPONOハーネスとロングリードを提案すると、受け入れてくれることがほとんどだ。

短いリードと首輪では恐怖散歩は改善しない。

訓練でまっすぐ歩けるようになることはもちろんあるが、これは犬の心を完全に打ち砕くことによって可能になるということも理解しておこう。

もちろん、犬の人格を否定する非人道的行為なのでPONOPONOでは行わないし、「そういうやり方もある」という容認論にも与しない。

野犬にいきなり重くて不自由な犬具を着けて人間主導で歩かせるような気の毒でかつ逆効果なことは、一刻も早くやめていただきたいと強く願っている。

 

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