ドッグウォーカー博士のスローライフ

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母がグループホームに入所して以来、朝7時になると電話がかかってくる。

足りないものを持って来いというのだ。

今日は急に寒くなったのでズボン下を買ってくるように言われた。

タンスには一枚も入ってないというのだが、わたしは見た記憶がある。

だが見つからなければ寒いだろうと思い、スーパーの開店を待って買い、雨の中を自転車で届けてきた。

するとその頃にはもうどうでも良くなっていたようで、「わざわざ来たの」と言われた。

部屋も十分暖かかったので着替える気配もなし。

そんなことばかりだが、これも認知機能が衰えたせいだろうと思って反応しないようにしている。

昨日入所した父はよく眠れたそうで、母と夜遅くまでテレビを見ていたそうだ。

今日も元気そうにしていたので安心した。

母はわたしのご飯(ホールフードプラントベース食)をしばらく食べていたら、糖尿病の数値が劇的に改善して先日も主治医から驚かれた。

だがホームでは普通食になったので、また血糖値が高い状態が続いている。

そこでおかずを送れないか尋ねると、それは受け付けていないと言う。

特別食は糖尿病用がなく腎臓病用しかないが、しばらくそれで様子を見てみることになった。

老人ホームではどこも積極的な治療は行わず、現状維持のためのミニマムな治療を継続する方針だと聞くが、それでQOLが下がるようなことがあってはいけないと思う。

利用者が健康に過ごせるように、最善を尽くすことが大事ではないだろうか。

それは動物の保護施設などでも、またケアが必要な人や動物を預かる一般家庭でも同じだ。

人手や資金などが限られているというのはもちろん承知しているが、その上で高い福祉水準を維持したいものだ。

社会的弱者(権力関係において弱い立場に置かれている者)の権利はともすると侵害されがちだ。

なのでその利益を主張したり代弁したりなどのサポート、いわゆるアドボカシーが必要になる。

動物にそくして言えば、動物たちの声はそのままでは人間に届かないので、動物たちの立場に立って翻訳し、その利益を主張していくということだ。

その声をいかに正確に聞くかが重要であり、また難しいところでもある。

PONOPONOは実践者さんたちとともに常にこの課題と取り組んでいる。

わたしも動物たちの通訳でありたいといつも思っている。

 

「ボクの声はみんなに届いてるよね」

 

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