ドッグウォーカー博士のスローライフ

命令をやめて犬と仲間になろう!しつけをしない犬育て、問題行動への対処法、文献紹介など

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仲間外れはトラウマの元

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朝からミシンをかけたり、干し柿用に皮むきをしたりなど忙しくしていた。

わたしが作業をしていると、お手伝いをせずにはいられないイナちゃん(白黒猫♂8か月)。

ミシンに手を出したり、材料を引っ張ったりしてくれるので作業がはかどらない。

机の上から降りてもらうと、少し静かになった。

だが何やらゴロゴロ音がする。

と思ったら、柿を転がして遊んでいた。

 

 

 

柿の皮むきを始めると、ぶら下がってくる皮をちょいちょいしてお手伝い。

さんざん働いたので、午後はベッドの上でゆっくりお昼寝していた。

イナちゃん、どうもありがとうね。

猫はマイペースな子が多いが、イナちゃんのように甘えん坊で膝に乗ったりお出迎えしたりする子もいる。

イナちゃんはシェルターでケージから出て遊んでいても、代表さんが呼ぶとさっと飛んで来るのだそうだ。

まるで犬みたいだ。

犬は基本的に人間を仲間とみなして一緒にいることを好む。

人と一緒にいると安心する反面、ひとりで放っておかれると不安になってストレスがかかる。

家族がいる室内から閉め出して外に繋ぐのが虐待とされるのは、単に厳しい天候にさらすからというだけでなく、一緒にいたいという精神的なニーズを満たせないからでもある。

外に締め出さなくても、室内でサークルやケージなどの閉じ込めてしまうのも、犬にとっては同様の負の作用がある。

みんなが楽しく談笑しているのに、その中に自分が加われずに仲間外れにされるというのは、高い社会性を持っている犬にとってはつらいものだ。

もちろん少し一緒に過ごした後に、ひとりでのんびりするために立ち去るというのはよくあることで、その場合は自分の意思なのでストレスはかからない。

だが、一緒に過ごしたいのに閉じ込められたり繋がれたりなどしてその場に行けないという状況は、大きなストレスになる。

来客時や食事時、あるいは寝るときなどの隔離がすっかりトラウマになり、その時間になると暴れたり噛み付いたりするようになってしまったケースもある。

その場合は、すぐにケージなどを撤去するとともに、隔離していた時の状況を再現しないように、慎重に環境を管理することが必要になる。

トラウマからの回復には人間の場合と同じく時間がかかるので、犬にとっても人間にとっても苦痛が続くことになる。

同じようなことをしても感受性には個体差があるので、大変なダメージを受ける場合もあれば、そうでもないこともある。

なので、「ほかの犬は平気なのに」という考えは厳禁だ。

わたし自身はASDの障害特性により過敏なところと鈍感なところが併存しているので、多くの人とは全く違う反応をすることが多い。

犬についても多様性を尊重して、その犬自身の言うことに耳を傾けたいものだ。

 

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